この記事は、前のブログの2015/12/29(火) のお引越し記事です。
これは拉致?とにかく突如、強引にここまでやって来ました。
暗闇のハイウエイを何時間も掛かって走り抜け、やっとこの場所にたどり着きました。
薄暗く、まだ夜が明けきってません。
気温は2度。
ふと見ると、フェンスの辺りの草むらから湯気がたちこめてます。
期待しながらフェンスの向こう側に行ってみると・・・
ザバザバと流れるお湯の音がなんとも言えず情緒たっぷりでそそられます。
この温泉、とてもいい香りがします。
私が今まで嗅いだことの無いような香りです。
例えて言うと・・・
そう、焦げた感じがして、漢方薬と豚骨スープを混ぜたような香りでした。
温度を計ってみると40.6度もありました。
適温です♪
かつてこの場所には上の写真のような立派な温泉施設があったそうです。
この施設敷地内に庭園や家族湯、洒落た喫茶室などがあって、
今でいうスーパー銭湯の先駆けのようなものだったらしいです。
でも、今はご覧の通り単なる草むら。
ただ、当時と同じその源泉だけが今もこんこんとわき続けています。
実は・・・
暗闇のハイウエイをほとんど休むこともなく何時間も掛けて走り抜け、
やっとこの場所にたどり着いたと思ったらまだ夜が明けてなかったんです。
でね、夜明けまで待とうってことになったんだけど・・・
せっかくだから全裸で写そうって師匠に言われました。
私このときはまだ初心者だったし、かなり抵抗しました。
「嫌です!恥ずかしいです!!捕まります!!」
でも、師匠はこんな風に私を説得しました。
「おもろいさん、ほら分かるやろ~」
「この臭い、この温度、この音、聞こえるやろ?」
「ここで今浴びなければきっと、一生後悔するよ。」
「こんなに遠くまで、もう二度と来れないかも知れないよ!」
「早く!早くしないと誰か来ちゃう!!」
私は師匠のこと、すごく尊敬していたし大好きだったから
そうすることにしました。
その後少し仮眠して、朝になりました。今度は水着をきてケロりんの桶で、おもいっきり源泉を浴びてみることにしました。
夜も明けきれぬ師走の寒空の下、私は何度も、何度も源泉を浴びました。
通りがかりの軽トラのじいちゃんと「ぱちん」と目が合いましたが
そんなこと気にしてる余裕はありません。
浴び終わると大急ぎでこの場からとんずらしました(汗)
無事逃げ終えると私は、清々しい気持ちでいっぱいになりました。
最近この場所が住宅地に変わり、住民の憩いの足湯として生まれ変わったと聞きました。この源泉が今も生かされてることでほっとしたものの、思い出の場所がなくなり寂しい気持ちでいっぱいになりました。